ダニやハウスダストなどのアレルギーの人は、粉製品の取り扱いに注意が必要です。
粉製品の開封後の保存方法によってはダニが多量に繁殖し、それを食べると加熱調理してもアレルギー症状を起こすことがあります。
それでは、ダニのアレルギーやダニの繁殖条件とダニ対策について調べてみました。
この記事の目次
ダニアレルギーって何?
からだの中にウイルスや細菌が入り込むと、からだの中の「免疫」が働き、からだを守ろうとします。
この「免疫」の働きが過敏すぎると、湿疹が出たり目が腫れたり様々な症状を引き起こすことがあります。
このような反応をアレルギー反応といいます。
アレルギー反応は「アレルゲン」といってアレルギー反応を引き起こす物質(ダニや花粉、食物など)と、アレルゲンにさらされることによってからだの中で作られる「IgE(アイジーイー)抗体」が結び付き、細胞からヒスタミンなどの化学物質が放出されて起こります。
多くは皮膚症状(全身の紅斑、じんましん、かゆみ)ですが、まれに、呼吸困難、意識低下やショック症状などの全身的なアナフィラキシーを起こす場合もあります。
このような症状は、粉製品を使用した食品を食べた直後から1時間以内に発症しているケースがほとんどです。
疑われる症状がある場合は、医療機関を受診し医師に相談することをお勧めします。
ダニは袋のわずかな隙間から入り込む
ダニは袋のわずかな隙間からでも入り込みます。
ダニは体長が0.3~0.5mmと非常に小さいため、開封した袋のわずかな隙間から侵入することができます。
家庭で保存されていた粉製品では「袋を折り曲げて輪ゴムやクリップで閉じたもの」のほか「密閉容器に保存していたもいの」からもダニが検出されました。
粉製品中でダニが繁殖する条件とその対策は
粉製品中でダニが繁殖する条件とその対策について調べてみました。
粉製品中でダニが繁殖する条件とは
ダニの繁殖に必要な条件は、・餌・潜る場所・適度な温度・湿度です。
袋の中のダニは、これらの条件がそろうと短期間で繁殖します。
①餌については、でんぷんやたんぱく質、うまみ成分などを含む粉製品は、ダニの格好の餌です。
②潜る場所については、狭くて潜ることができる場所を好みます。
卵を産むのに適していて、ダニが棲みやすくなっているからです。
③温度・湿度については、温度は25~30℃、湿度は60~80%を好みます。
適度な温度と湿度のある台所は、ダニが発生しやすい環境です。
対策と予防のために気をつけることは
アレルギーの原因となった粉製品の多くは、開封後、数カ月間から数年間、室温で保存されていました。
ダニアレルゲンは熱に強く、加熱調理をしても症状の発現は防げないため、粉製品中でダニを繁殖させない工夫が必要です。
低温ではダニは繁殖することができないため、冷蔵庫内での保存が効果的です。
ただし、粉製品は湿気や臭いを吸着しやすいため、冷蔵庫での保存の際は、密閉容器に入れ長期の保存は避け、なるべく早めに使い切るようにしましょう。
粉製品だけでなく、寝室の布団やカーペットなどのダニ対策について
ダニは、昆虫ではなくクモやサソリの仲間で、屋内に生息する種類にはヒョウヒダニ(チリダニ)・コナダニ・ツメダニが主なダニです。
アレルギー疾患の原因の80%以上がダニによるものです。
屋内に生息する種類にはヒョウヒダニ(チリダニ)・コナダニ・ツメダニが主なダニです。
ダニによる被害を対策するには、ダニの繁殖を抑えることにあります。
粉製品だけでなく、寝室の布団やカーペットなどのダニ対策については、「ダニ対策するには、ダニ対策マットを置くだけで増殖を抑える!」で対策を参考にしてみては!