抗がん剤による治療を受けることに対して、さまざまな不安や疑問があることと思います。
安心して治療に専念していただくためにも、おこりやすい副作用と上手に付き合っていくことが大切ではないでしょうか。
副作用について、少し調べてみました。
この記事の目次
ガンの治療法には
ガンの治療法には、次の3つの方法があります。
- 抗がん剤やホルモン剤などを使う化学療法
- ガンを切り除く手術療法
- ガンに放射線を照射する放射線療法
化学療法は、がん細胞の分裂を抑え、がん細胞を破壊する治療法です。
抗がん剤は、なぜ副作用が多いのか
抗がん剤は、体内のがん細胞を攻撃・破壊をします。その際、正常な細胞にも影響を与えてしまい、
これが副作用となってあらわれるのです。
副作用に対しては、さまざまな予防薬や治療薬が開発されており、予測される副作用に対しあらかじめ予防薬が使用されることがあります。
抗がん剤の副作用は
副作用の現れ方は、患者さんによってさまざまです。
副作用と思われる症状が現れた時には、ためらわず医師や看護師に相談することが副作用を軽くすることにつながります。
アレルギー
アレルギー症状は、抗がん剤の治療中や治療終了後に現れることがあります。
アレルギー反応を予防するために、抗がん剤治療の前に抗ヒスタミン薬やステロイド薬などを服用したり、点滴したりすることがあります。
次の症状が出たときは、医師や看護師に知らせ適切な処置をとって頂きましょう。
- 息苦しい
- 汗が出る
- 胸が苦しく心臓がドキドキする
- 顔がほてる
- 発疹が出てかゆい
吐き気・嘔吐(おうと)
患者さんによっては症状の程度が異なります。軽い吐き気を感じる方、治療が終わっても激しい嘔吐を経験する方もおられます。
吐き気止めの薬の服用や点滴によって症状を軽減しましょう。
吐き気が辛く食事が出来ない、嘔吐が辛い、長期にわたって吐き気が続く場合は、医師や看護師に相談しましょう。
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脱 毛
抗がん剤は、頭髪の根元にある毛母細胞に影響を与え、副作用として頭髪だけでなく、まゆ毛やまつ毛などが抜けることがあります。
脱毛は治療を始めて2~3週間ぐらいから起こることが多く、抗がん剤治療が終われば、3~6カ月位から生えてきて元の状態に戻ります。
抗がん剤を使うと必ず脱毛するとは限らず、脱毛しない患者さんもおられます。
感 染 症
治療を開始してから数日後に、白血球が減少してきます。
白血球が減少すると体の抵抗力が低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなり病状が重症化することになり兼ねません。
毎日の生活の中で、感染症予防に心がけましょう。
- 外出先からの帰宅時は、手洗いとうがいの励行
- 毎日、お風呂に入って清潔に心がける
- 外出時は、マスクをかけるように心がける
- 人ごみは避け、風邪が流行しているときは外出を避ける
など
貧 血
抗がん剤治療を始めてから、1~2週間目から徐々に赤血球の数が減少し始め、貧血症状を感じ始めると思います。
症状としては
- 手足が冷たい
- 疲れやすい
- 頭痛やめまいがする
- 耳鳴りがする
- 少し動いただけで息切れがする など
貧血と思われる症状がで始めたらひどくななるまえに、薬の量を調整してもらったり、医師や看護師に相談するようにしましょう。
出 血
抗がん剤治療を始めてから数日~2週間すると、血小板を作る働きが低下することがあり、出血しやすくなります。
次の症状が出たときは、医師や看護師に相談しましょう
- 少しの傷でも血が止まりにくくなった
- 体を少しぶつけただけで皮下に出血するようになった
- 鼻をかんだら出血するようになった
- 歯磨きで歯茎から出血するようになった
- 鉄尿が出たり、黒っぽい便が出るようになった
主治医から処方されている以外のお薬やサプリメントを使用したいときは、必ず主治医に相談するようにしましょう。
市販されている薬には、出血しやすくなる薬があります。
手足のしびれ
治療を始めてから数日後から、手足がしびれる、刺すような痛み、感覚が鈍くなるなどの末梢神経障害が現れることがあります。
症状が軽いうちに薬の量を調整すればひどくならないので、医師や看護師に相談するようにしましょう。
症状を和らげるために、ビタミン剤・鎮痛剤・漢方薬・グルタミンなどが処方されることがあります。
む く み
抗がん剤治療の回数が増えると、足や顔などにむくみが現れることがあります。
足がむくんでだるい、顔が膨れているような、体重が増えたなどむくみの原因と思われるときは、医師や看護師に相談するようにしましょう。
関節や筋肉の痛み
治療を始めてから数日後に関節や筋肉に痛みを感じることがあります。
一時的な症状で、数日で回復することがほとんどです。
便秘・下痢
抗がん剤の副作用として便秘になることがあります。運動不足や栄養状態からの原因もありますが、無理のない軽い運動を生活の中に取り入れることと、食物繊維の多いい食材やヨーグルトなどの乳酸菌食品を食べるようにしましょう。
化学療法を受けているときの食事は
少しでも食事ができるようなら、食べたいと思った時に食し少量でも好きなものを食べるようにしましょう。
体調に合わせて食べられるものを食べましょう。
食事は3食バランスよく、無理をせず時間をかけてゆったりとした気分で食事をしましょう。
食欲のないときは、消化の良いものを食べるようにし、食事がおいしくないと感じられたときは、間食で栄養を補給するようにしましょう。