最近、「いびき」がひどくなった!「いびき」がうるさくて眠れないと苦情!など「いびき」に悩まされている方は、一度「睡眠時無呼吸症候群」の検査をおススメします。
日中の眠気のために、交通事故や災害事故を起こす危険性がある「睡眠時無呼吸症候群」(SAS:Sleep Apnea Syndrome)と呼ばれる病気が近年注目されています。
この睡眠時無呼吸症候群(SAS)による社会的影響や健康上も見逃すことのできない危険を伴う病気です。
睡眠時無呼吸症候群について調べてみました。
この記事の目次
睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸が止まった状態が断続的に繰り返される病気です。
それによって、十分な睡眠が取れず、日中の眠気や集中力が欠けるなど日常生活に様々な障害を引き起こします。
SASの重症度は
AHI(Apnea Hypopne Index)=無呼吸低呼吸指数
一晩の睡眠を通して、1時間あたりの無呼吸や低呼吸(呼吸が浅くなる状態)の頻度をもとに診断されます。
AHIが1時間あたり5回以上認められ、日中の眠気などの自覚症状がある場合を「睡眠時無呼吸症候群」と診断されます。
AHIが 5~15回が軽症、15~30回が中等症、30回以上が重症とされています。
眠気の自覚チェック
今、あなたの眠気をどれくらい自覚していますでしょうか。
以下の8つの質問に対し「眠気の状況」をチェックしてみましょう。
眠気の状況の点数
0:眠ってしまうことはない
1:時に眠ってしまう
2:しばしば眠ってしまう
3:ほとんど眠ってしまう
質問
状 況 | 点 数 |
1.座って何かを読んでいるとき | 0 1 2 3 |
2.座ってテレビを見ているとき | 0 1 2 3 |
3.会議、映画館、劇場などで静かに座っているとき | 0 1 2 3 |
4.乗客として1時間続けて自動車に乗っているとき | 0 1 2 3 |
5.午後横になって、休憩をとっているとき | 0 1 2 3 |
6.座って人と話をしているとき | 0 1 2 3 |
7.昼食をとった後(飲酒なし)、静かに座っているとき | 0 1 2 3 |
8.座って手紙や書類などを書いているとき | 0 1 2 3 |
質問で、あなたの点数は何点でしたか?
13点以上あった場合、眠気の自覚症状があると言われています。
何かしらの睡眠障害があると言えます。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の主な症状と原因について
睡眠時無呼吸症候群とは、文字通り睡眠中に呼吸が止まり、それによって日常生活に様々な障害を引き起こす疾患です。
主な症状として、
いびきをかく
いびきは、睡眠中に気道が狭くなり、そこを空気が通る時に喉が振動することによって生じる音です。
よって、いびきをかくということは、気道が狭くなっている証拠です。
気道が狭くなる主な原因として、
・筋力の低下(加齢)
・舌が重い(肥満)
・扁桃肥大、軟口蓋が長い
・口呼吸
寝汗をかく、何度もトイレに起きる
睡眠時無呼吸症候群の特徴として、無呼吸の間はいびきが止まり、その後あえぐような激しい呼吸や大きないびきで呼吸が再開されます。
あえぐような呼吸をすることで、寝汗や寝相が悪くなり何度もトイレに起きることもあります。
日中の眠気
睡眠時無呼吸症候群の方は、無呼吸から呼吸の再開させる度に脳が覚醒状態になり睡眠が分断されます。
脳の覚醒により、深い睡眠が得られなくレム睡眠がこまぎれになり睡眠時間が不足している状態になります。
倦怠感や不眠症
呼吸が止まっている間は、酸欠をおこし無酸素運動をしている状態です。
そのため全身の倦怠感や不眠などに陥ることがあります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)による社会的影響
睡眠時無呼吸症候群(SAS)による日中の眠気のために、交通事故や災害事故を起こす危険性が高くなります。
漫然運転や居眠り運転の原因として、近年注目を集めているのが睡眠時無呼吸症候群と呼ばれる病気です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)による居眠り運転で発生する事故は、特に
・ひとりでの運転中
・直線道路での走行中
・渋滞での低速走行中
などに多く交通事故率は、健常者の7倍も高いという報告があります。
また、睡眠時無呼吸症候群の重症患者は、短期間に事故を複数回引き起こすことなども言われています。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の患者は、社会的影響を考え治療に専念することが大切だと思います。
治療を放置することで社会的影響を及ぼすだけでなく、健康上のリスクを招くことにもなります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)による合併症などのリスク
睡眠時無呼吸症候群の治療を放置することで、合併症などのリスクは急性期のリスクと慢性期のリスクとがあります。
・交通事故・生産性の低下・作業ミスによる労働災害
・夜間突然死・脳梗塞・認知障害・発育障害
この状態が長く続くと、様々な生活習慣病の合併症を引き起こす可能性があります。